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CLUB96 interview with Eiichirō Sasaki

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CLUB96's interview with Eiichirō Sasaki was the thirty-third entry in their Creator's Lounge series.

Transcript

――まずは、『バイオハザード6』にどのように携わられたかをお教えください。

佐々木栄一郎ディレクター(以下、佐々木):本タイトルではディレクターを担当しました。全体を見る監督のような立場です。

――『バイオ6』は4つのシナリオ、7人の主人公の想いが複雑に交錯していますが、まとめ上げるのに苦労されたのではないでしょうか。

佐々木:お話としての群像劇を作るだけでも大変なんですが、ストーリーをクロスオーバーや、CO-OPなどの実際のゲームプレイにちゃんと反映させなきゃいけないというところで本当に苦労しました。この問題をクリアするために、シナリオを作りこむときには脚本家だけではなく、ゲームデザイナーも必ず同席して、お話と遊びを一緒に詰めていくというやり方を取ることで、うまくまとめることができたと思います。

――チームが一丸となって取り組まれていたわけですね。その開発中の思い出深いエピソードなどはありますか?

佐々木:約3年半という長い開発期間でしたので、その間に生まれたスタッフの子供が、かなりの数にのぼりましたね。結婚も何組したんだろう……。おめでたいことがあると、朝礼で、みんなで「おめでとうございますー!」って拍手したり、プレゼントを贈ったりしていました。

――それは素敵ですね! また、『バイオ6』はじっくり作られたというだけあって大ボリュームですが、中でもお気に入りのシーンやキャラクターなどをお教えください。

佐々木:キャラクターは全部がお気に入りなんですが……、あえて絞るとすれば、ジェイクでしょうか。敵に追われ、命からがらたどり着いた山小屋で、1人すさんだ人生を歩んできたジェイクが、シェリーの今までの境遇を聞くシーンなんかはすごく好きです。まったく別の価値観を真正面にぶつけられたジェイクが、今まで感じたことのない感情が自分の中に生まれつつあることに戸惑うような驚くような……。感情表現的にはすごく複雑なシーンなんですが、今回、力をいれたフェイシャル表現によって見事に描き切ってくれたスタッフには、本当にありがとうと言いたいです。

――確かにあのシーンでは、ジェイクの感情の揺らぎがしっかり伝わってきました。さて、ここからはキャラクターについて掘り下げていきたいのですが、まず、ヘレナはこれまでの『バイオ』のヒロインとはまた趣が異なると思うのですが、 彼女が発案された経緯をお聞かせください。

佐々木:ヘレナは、相方のレオンがやっぱり女難の相というか、女性に振り回される役回りかなぁということで、それができるパワーをもったキャラとして考え始めました。パワーといっても、振り回す力が強いということではなくて、自分がやると決めたことは絶対にあきらめない心であったりとか、信念だったりとか、そういう強い気持ちをもった女性にしようと思いました。感情の起伏が激しいキャラにしたのは、渋みを増したレオンとの対比という意味もありますね。プロレスを思わせるような体術も、この感情の激しさを、体で表してほしいなという想いで作ってもらいました。

――なるほど、彼女のパワフルさは強い意志から来ているんですね。お次は、ピアーズについてお伺いします。ゲーム中にピアーズのフィギュアを鑑賞すると、バイクに乗っているポーズが見られたり、また彼のEXコスチュームはモトクロス仕様だったりしますが、彼にはバイク好きという設定があるのでしょうか。

佐々木:バイクに乗るというのは、彼の器用さを表しています。単純に格好良いピアーズを見たいね、というのもあるんですが。裏(?)設定的には、大のモータースポーツファンということになっています。これも裏話なんですが、ピアーズの顔のモデルになった役者さんがいて、この間、その方とお会いする機会があったんです。現実の世界で、目の前に本物のピアーズがいて、笑顔で僕と話をしているんですよ。ちょっと、まじで興奮というか、泣きそうになりましたね。

――その状況は、クリス編を最後までプレイした方なら、感極まること間違いなしですね。……さて、本作ではそのピアーズやクリスと、行動を共にするBSAA隊員たちとのやりとりが描かれました。レオン編では一般市民との共闘もありましたね。これまでのシリーズではあまりなかった場面だと思うのですが、こだわられた点をお聞かせください。

佐々木:そこにいかに生活感というか、生きてる感を出すかということでしょうか。例えば、ゾンビは生とは間逆の存在でありつつ、ゾンビになる前の生活の香りを匂わせる存在であって欲しくて。元は生きていた人が怪物になってしまう、今生きている自分もいつその怪物になるかわからない……。そんなところに特有の怖さがあると思うんですが、その匂いの元というか、根本にある生活がそこにちゃんとあるんだよ、あったんだよということを、ゲーム内の一般市民を含む生きた人々をきちんと描くことで、うまく表現したいなと思っていました。

――生前を感じさせられるからこそ、ゾンビたちが生々しく思えるのですね。そのゾンビですが、ゾンビ映画ファンがニヤリとするような場面もありますね。意識されたことなどはありますか?

佐々木:ゾンビは、基本的には怖い対象であっては欲しいのですが、最初っから最後まで、そのプレッシャーだけだと慣れてしまいますよね。だから、ふとしたところでちょっと息が抜けるというか、ちょっぴりニヤリとできる場面を作りたいなと。「あるある!」と思うシーンだったり、「こんな倒し方してやったぜ!」的な気持ちよさだったりとか、そういう演出をちょっとしたスパイスみたいな感じで入れました。

――○○を電子レンジでチンできたりとか、ユニークですよね。また、クリーチャー自体も独特で、形と同様、名前も印象的です。由来はセルビア語だと思われますが、こちらを採用されたのは何か理由があるのでしょうか。

佐々木:ジュアヴォなど、セルビア語が使われているクリーチャーは、BSAAらによって最初に確認されたのが現地、東欧のイドニア共和国だったからです。

――東欧という舞台設定ありきの”名付け”だったわけですね。では最後となりますが、ユーザーの皆さんにとくに見てほしいところなどメッセージをお願いします。

佐々木:7人の主人公達が織り成す群像劇と、その群像劇がきちんとゲームプレイとリンクしているところをぜひ楽しんでもらえたらなと思います。そのためにも、できれば全部のシナリオを遊んでもらえたらなと思います。ひとつのシナリオではわからなかったことも、他のシナリオを遊んでもらうと「ああ、そういうことになってたのか!」なんていう感じで、より深く『バイオ6』の世界を楽しんでもらえるような構造になっていますので、ぜひとも全シナリオクリア目指して頑張ってください! どこから手をつけて良いかわからないくらいボリュームがありますが、まずは興味のあるキャラクターを選んで『バイオ6』の世界に飛び込んでみてください。きっと、その続きを見たくなってもらえると思います。RESIDENT EVIL.NETという『バイオ6』の世界をより深く、長く、いろんな人と楽しんでもらうためのWEBサービスも用意していますので、末永く『バイオ6』とお付き合いしていただけたらと思います。よろしくお願いします!

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