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CLUB96 interview with Kōta Suzuki (2011)

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CLUB96 interviewed Kōta Suzuki in 2011.

Transcript

――1996年の「初代」の発売から、ついに今年で15周年を迎えた『バイオハザード』ですが、シリーズ全体に対する鈴木さんの思い入れを教えてください。

鈴木:「初代」が発売されたころは、自分はまだ学生だったんです。だから最初はユーザーとして触れてました。当時、ゲーム好きの友達が「すごい映画っぽいゲームがあるよ!」って『バイオハザード』を教えてくれたんです。ホラーというジャンルで、しかも3Dのゲームを遊ぶのも初めてだったんで、まさに先駆的な印象を受けました。
とくにサウンド面では、足音が響いたり、ガラスが割れる生々しい効果音が衝撃的でしたね。時計の音やドアの開け閉め、ゾンビの声とか、ジリジリ恐怖感を煽る感じが良かったです。

――進化し続ける『バイオハザード』シリーズですが、サウンド面では、どのような変化を遂げているのでしょうか?

鈴木:自分は『バイオハザード4』を開発していた頃に入社したんですが、その頃には初代と比べると大変進化していて驚きましたね。ベースの部分は、ホラーの演出という意図でサウンドを作っているんですが、『バイオ4』から加わった演出では、敵に近づくと音楽が変化するところなど、インタラクティブな効果をもたらす狙いがあるのですが、その部分が特に大きく変化していると思います。
『バイオ5』になると、ハリウッドでオーケストラと共に楽曲を制作することとなり非常にスケールも大きくなりましたよね。

――単なる恐怖演出だけでなく、新たなる試みも見受けられますが。

鈴木:『バイオ4』から、普通の音楽だけでなく、ノイズのような音響効果も取り入れられるようになりました。ただ、曲として成立している音ではないので、サウンドトラックのCDには「この曲はノイズではありません。作曲者の意図です」という断り書きを入れなければいけなかったようですね(笑)。

――バイオシリーズはアメリカ合衆国からヨーロッパ、そしてアフリカなど、実に様々な国が舞台になっていますが、やはり舞台となる国のイメージごとに分けて作曲するのでしょうか?

鈴木:基本の「ホラー」という部分はシリーズを通して同じなんですが、やはり国ごとに違うエッセンスを入れるようには心がけています。
例えば『バイオ5』の時は、アフリカという舞台を多少なりとも意識して、アフリカン・パーカッションなどの音楽を参考にして曲作りに活かしましたね。

――臨場感あふれるサウンドは、様々な挑戦の結果なんですね。



――『バイオハザード』シリーズのサウンドは、他のホラーゲームとは「ここが違うぞ」という、こだわりの部分を教えてください。

鈴木:ホラーゲームですから、美しい音楽や壮大なテーマソングだけではなく、ときには聴いていて後味の悪いサウンドも作らなければいけませんよね。
開発中は、とにかくゲームを遊んで、「この音楽が、ここの場面に合っているか?」というテストをします。自分が怖くなければいけませんから、しっくりくるまで何度でもプレイするんですよ。やはり「心情に訴えかける音楽」が大事ですからね。
だから、音楽によって状況の変化を伝えたいんです、例えばセーブする部屋であったり、リザルト画面であったり、音楽が非常に効果的に聞かせられる部分があるのも、『バイオ』シリーズの大きな特徴だと思います。

――最新作となる『バイオハザード リベレーションズ』では、また違ったタイプのサウンドを目指しているのでしょうか?

鈴木:基本であるホラーの部分は崩さずに作曲するんですが、今回はストーリーにサスペンス要素があり、舞台が海なんですよね。自分は海というとピアノというイメージがあるので(笑)、今回はサスペンスの演出もピアノでやってみようと思ったんです。
ただ、ピアノはキレイな音になってしまう部分があるので、今回は逆にピアノ独特の低音を大胆に使ったり、リミックスしたり、ときに静かな音色でサスペンス風の演出を表現したりと、ピアノを大事に様々なスタイルに挑戦しました。

――『バイオハザード』シリーズといえば、ピアノは確かに重要な要素ですよね。

鈴木:初代でもピアノで開く隠し部屋がありましたからね。初代のゴシックなイメージは大事ですからね。『バイオ4』や『バイオ5』は、どちらかといえばパニック・ホラーの要素が強かったので、今回は初代にあったゴシックの雰囲気を目指しています。
混声合唱も織り交ぜたり、生音の弦楽器を使うと恐怖感を煽れるので、そういった要素でゲームの演出における「恐ろしさ」を感じてもらえればと思っています。

――なるほど。ちなみに鈴木幸太さんがサウンド面で影響を受けた映画やジャンル、アーティストを教えていただきたいのですが?

鈴木:ちょっと多すぎて一言では無理ですね(笑)。
やっぱり洋画のサウンドトラックは沢山聴き込んでいますね。とくに『シザーハンズ』や『ハンニバル』の作曲を手掛けたダニー・エルフマンは、オーケストラを使って恐怖感や悲愴感を演出しているのが見事ですよね。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のハンス・ジマーの盛り上げ方もイイですね。ベタなところではジョン・ウィリアムスも好きですね。
もちろんゲーム音楽も大好きですよ。『ストリートファイターII』は傑作だと思いますね。

――それでは最後に、ファンクラブの読者の皆さんにメッセージをお願いします。

鈴木:やはり音による演出を感じ取ってほしいですね。「この場面で、この音楽が流れるのは……もしかして?」というような、やはり全ての楽曲はゲームの演出につながっていますから、この要素が『バイオハザード』ならではの特徴であると思います。
ぜひゲームプレイと一緒に音楽も楽しんでほしいです。なので、プレイする時は、ボリュームは大きめでお願いします(笑)。

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